こんにちは!
西尾セントラル歯科です(^o^)
食べるたびに自然と行っている“噛む”という動作。
実はこの何気ない行動が、お口の健康はもちろん、体全体の健康づくりにも大きな役割を果たしています。
今回は、噛むことによって得られるさまざまなメリットと、日常でできる工夫についてご紹介します。
■ よく噛むことで得られる健康効果
まず、よく噛むことで唾液の分泌が促されます。
唾液には、食べカスを洗い流す自浄作用、細菌の繁殖を抑える抗菌作用、歯の再石灰化を助ける作用、そして消化酵素アミラーゼによる消化のサポートなど、実に多くの働きがあります。
しっかり噛むことで唾液が増え、胃腸の負担を減らし、体全体の消化をスムーズにします。また、噛む動作は顎や顔の筋肉の発達を促すため、成長期の顎の発育にも欠かせません。
噛む刺激は脳を活性化し、集中力の維持やストレス緩和にも良い影響を与えます。さらに唾液の分泌が増えることで、むし歯や歯周病、口臭の予防にもつながります。
味覚の面でも、しっかり噛むことで食材本来の味を感じやすくなり、薄味でも満足できるようになります。結果として食べ過ぎ防止や肥満予防にも役立ちます。

■ 現代人は噛む回数が減っている?
今の私たちは、昔の人に比べるとずっと少ない回数しか噛んでいないと言われています。弥生時代の人々は一食でおよそ4,000回も噛んでいたのに対して、現代では600回ほどまで減少。
やわらかい食べ物や調理の工夫、そして忙しさから“早食い”になりやすい生活も影響しています。噛む回数が減ることで唾液の分泌量が減少し、むし歯・歯周病・肥満などの生活習慣病リスクが高まると考えられています。
■ 今日からできる「よく噛む」工夫
- 一口の量を少なめにして、ゆっくり味わう
- 箸やスプーンを一度置く「ひと呼吸ルール」
- 根菜や海藻、きのこ、豆など噛みごたえのある食材を取り入れる
- 食事の味付けはやや薄味にして、素材の味を楽しむ
目安としては、ひと口につき20〜30回を意識すると良いでしょう。
★まとめ★
噛むことは、唾液の分泌から口内環境の安定、消化の促進、顎の発達、脳の刺激、さらには肥満予防まで――さまざまな“健康の連鎖”を生み出します。
忙しい毎日でも、「よく噛んで食べる」ことを少し意識してみましょう。自分の歯でしっかり噛めることは、生涯を通じての大切な資産です。
もし噛みにくさや顎のだるさ、歯並びなどが気になる場合は、早めに歯科医院へご相談ください。お口の状態や生活習慣に合わせて、無理なく続けられる“噛む工夫”をご提案いたします。